車を使って撮り鉄をしていると、ふとした所でバスが時間調整の為に停車してのを見かけたり、思いもよらない場所でバスの車庫に遭遇したりすることがある。そのような時、特にバスマニアという訳ではないが、反射的にカメラを向けてしまう。そして、そのバスの中には、かつて首都圏で活躍していたバスも多い

いすゞK-CJM470/川重車体 五戸営業所
南部バスは、1968年(昭和43年)の十勝沖地震により廃線となった南部鉄道を前身とし、青森県八戸市を中心に路線展開をしている会社である。バスは1981年式の元「京浜急行バス」で、撮影当時で既に27年を経過していた 2008年(平成20年)5月

日野 P‐RR172BA/日野車体 五城目営業所
元「東京急行」の電動貨車が活躍したことで有名な秋田中央交通は、秋田県の五城目から八郎潟までを結び、1969年に廃線となった鉄道会社であった。軌道線廃止後、旧秋田市交通局のバス路線を取り込み、秋田県北部に路線を展開するバス会社となっている。男鹿・五城目営業所を子会社の秋田中央トランスポートへ管理委託しており秋田中央観光を名乗っている。写真のバスは、我が国のバスの車体構造がモノコックからスケルトンへの移行初期の二灯ライトが特徴の日野レインボーシリーズのバスである 2008年(平成20年)5月

日野 P‐RR172BA/日野車体 五城目営業所
ライトが四灯になった日野のレインボーシリーズで1988年式の元「南海バス」 2008年(平成20年)5月

UD P‐U32K/富士重工車体 湯沢営業所
羽後交通も秋田県内に雄勝線、横荘線という二路線の鉄道線を有していたが、1971~72年に相次いて廃線となり、バス事業のみの営業となった。秋田県南部に路線を展開している県最大規模のバス会社である。写真は、1987年(昭和62年)式の日産ディーゼル、車体は富士重工という通称5Eと呼ばれるタイプ。「東京都交通局」からの移動で、ドアの隅に都バスの緑色の塗料が残っているのが、車歴を偲ばせる 2008年(平成20年)5月
(全文:竹内 聡)