2007年に鉄道博物館がオープンする前年の2006年5月。大雨の中、毎年恒例の、大宮総合車両センター主催「おおみや鉄道ふれあいフェア」が開催された

ED17 1号機、ED16 10号機、EF80 36号機と、国鉄時代の名機関車が並ぶ。当然、博物館に入れる機関車を並べているのかとファンは思っていたし、実際、ここにこうして展示した訳であるから、そうであったに違いない。しかし、その後、何かが変わり、方向転換が図られた。そして、大企業の予算からすれば、こんな機関車の保存費用など微々たるものであろうに、ED16 10号機、EF80 36号機を何の躊躇もなく解体してしまった

当日は、青大将塗装のEF58 93号機も展示されていた。明らかに文化財であると思われるこの機関車もその後解体されしまった

このED16 10号機は鉄道博物館に展示されるとばかり思っていたのだが・・・

輸入電気機関車のED17 1号機がまさかの展示車両に!

当時、鎌倉総合車両センターに保管されていたナハネフ22も参加。この車両は、現在は鉄道博物館に展示されている。前方のEF58は、89号機だが、これも解体されてしまった

工場では、D51 498号機が全検で入場中であった

鉄道博物館を作って車両を展示し「文化財」を保存しているようなポーズを取りながら、裏では邪魔物の「文化財」を次々と解体。JR東日本には公共機関としての物差しはなく、「儲かる」か「儲からない」かの物差ししかないのだろうか。今のJR東日本にとって、儲からない「機関車」は全て邪魔物で、早く全ての機関車を手放したいと心から思っているに違いない