昭和40年代になると自動車の普及が進み、交通渋滞から日本各地では次々と市電が廃止となっていった。広島市でも路面電車の廃止、地下鉄の導入などが検討されていたのだが、1971年(昭和46年)に、一転して「路面電車保護」という決断を下す。自動車メーカー「マツダ」(旧・東洋工業)のお膝元だけに英断である。その後、広島電鉄株式会社は廃止となった神戸市電、京都市電、京阪、西鉄等の車両を次々と購入し、「動く路面電車博物館」と言われるまでになった

2011年(平成23年)2月、広島電鉄江波(えば)車庫を見学する機会をいただいた 

大阪市交通局(大阪市電)より14輌を購入した900形(901~914)。900形910は大阪市電2635で、残念ながら2019年(平成31年)3月廃車となってしまった

砲弾型のヘッドライトが魅力的な900形。904は大阪市電2634で、こちらは2017年(平成29年)3月に廃車

600形602は、1948年(昭和23年)に製造された西日本鉄道北九州線の車両。廃車という話は聞かないので、今も現役か

京都市交通局(京都市電)より購入した1900形1912(京都市営時代は1928)。京都市営よりの譲渡車には、それぞれ愛称が付けられていて1912は「大文字」

同じく京都市営1927は広島電鉄1900形1911「祇園」となった

こちらは広電では一番古い千田車庫所属の1907「銀閣」 2011年(平成23年)2月