我が家の近くに、私が勝手に命名した「清寧(せいねい)さんの桜」がある。大きな農家で数十年前の当主の方が清寧というお名前でだったので、そう呼んでいる。現在は代替わりされてご子息が後を継がれているのであろうが、未だに「清寧(せいねい)さんの桜」と呼ばせてもらっている
さいたま市の本郷町界隈は、どこの公園にも樹齢50年を超えるソメイヨシノが何本もあり花見には事欠かないが、この「清寧(せいねい)さんの桜」は、界隈のどのソメイヨシノより遅く咲き、他のソメイヨシノに若葉が出始めたこれからが満開を迎える。
この農家の周囲には、嘗てはどの農家にもあった雑木林が広がり、武蔵野の農家の面影を留めている数少ない場所となっていて、このまま維持していただけたらと切に思うかぎりだ。ただ、数年前までは、ジョギングで脇を通ると、コジュケイの「チョットコイ、チョットコイ」という鳴き声に呼び止められたものだが、それが聞けなくなってしまったのが寂しい
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