北海道における鉄道発祥の地と言えば、小樽の手宮である。小樽港に近い手宮には機関庫が造られ、手宮を起点として幌内鉄道が1880年(明治13年)に札幌まで開通し、後に「国鉄7100形」と呼ばれることになるアメリカ・ポーター社製の「弁慶」「義経」が活躍していた
この広大な手宮機関区の敷地跡に「小樽市総合博物館」(旧・国鉄の「北海道鉄道記念館」)が開設されている。「旧手宮鉄道施設」として国指定の重要文化財となっていて、およそ50輌の車両が屋外展示されている 2020年(令和2年)6月
ED75の北海道用試作機として1966年(昭和41年)に製作された501号機。1986年(昭和61年)に廃車となったが、小樽市総合博物館に保存され、その後、準鉄道記念物に指定されている
試作機ED75 501号機の結果を踏まえ量産されたのがED76 500番台で22輌が製造された
列車暖房用の蒸気発生装置を搭載した為に車体が長くなり、軸重を減らすために中間台車を付けた構造となった。新規の交流電気機関車割り当て番号が既になかった為、九州地区で使用していたED76と軸配置が一緒という事のみで、ED76 500番台となったが、外観も内部構造も全く別の機関車である
中間台車TR103Fには、動力装置は搭載されていない
国鉄時代の客車では新型客車となる50系の郵便荷物車スユニ50。その中でも北海道仕様500番台のトップ501が保存されている。新型ではあるが、TR47台車及び連結器は廃車となった旧型客車からの流用である
オハ35系の緩急車オハフ33 364。35系であるが、車端の絞りはなく、折妻である
スハ43系のオハ36 125。スハ43の軽量化タイプのオハ36は、屋根が鋼板の為、妻面にキャンパス押さえがない