ED19は、1925年(大正14年)にアメリカのボールドウィン社とウェスティングハウス社の合作により製造され、翌年、輸入された機関車「ED53」がルーツとなっている。ED53は、東海道本線東京~沼津間の客車牽引に当たった後、1937年(昭和12年)より順次、ED19への改造が行われた。改造は、車体妻面にあった砂箱を台車に移動、電気暖房装置撤去、パンタのPS10への交換、車体側面のルーバー交換、耐寒装備改造、歯車比増大、抵抗器増加と多岐に亘った

国産機関車とは明らかに異なる雰囲気のED19。現在、ED19 1号機は長野県箕輪町郷土資料館に大切に保存されていて、ED19の現存する唯一の車両となってしまった 2009年(平成21年)5月

1955年(昭和30年)以降は、6輌全機が伊那松島機関区に集中配備され、飯田線飯田以北の貨物列車牽引に使用された。1976年(昭和51年)に後継機が入線となり、全機廃車となった。車体長が短く可愛らしいサイドビュー

USAのボールドウィン・ウェスティングハウス・ロコモティブと名前が入ったメーカーズプレート

1エンドのブレーキテコにはハンドブレーキのテコが付く。ホース類も賑やかだ

2エンドには、ハンドブレーキのテコはない

1号機のデッキは、上板部分を拡張してある

下部のステップも増設してあり、デッキからエンドビームにかけては何とも雑然としている 2009年(平成21年)5月