鹿島鉄道は、常磐線石岡駅と鉾田を結んでいた非電化の鉄道である。元の関東鉄道鉾田線から1979年に分離された会社で、もともと赤字線だったものを分離しただけなので黒字化への成す術もなく、さらに悪いことに頼みの綱だった百里基地への燃料輸送が2001年に終了すると、翌年には、貨物輸送がすべて終了となってしまった。そうなると、残るは自治体の支援しかなく、それでも5年間は支援を受けて延命したが、残念ながら2007年3月末をもって廃止となった

DD90の1号機は、日本車両で1955年に製造されたロッド駆動のディーゼル機関車で、国鉄で使用された後、1957年に入線、貨物輸送に使用された。1988年の廃車後、鹿島鉄道常陸小川駅構内に長期間留置されていた 2004年1月

カウンターウェイトとロッドの錆が痛々しい 2004年1月

日本のディーゼル機関車とは思えない風貌。塗装によっては、イギリスのディーゼル機関車に見えるかも 2007年1月

鹿島鉄道廃止の1か月前に突如、解体されてスクラップとなってしまった 2007年1月

DD901が19年間も留置されていた常陸小川駅構内。荷物上屋が駅舎より立派で、貨物を取り扱っていた時代が偲ばれた 2007年1月