大井川鉄道井川(いかわ)線は、大井川鉄道本線の終点・千頭駅より井川駅までを結ぶ総延長25kmにおよぶ鉄道で、ダム建設という電力開発の為に設置されたトロッコ列車の様な鉄道である。1990年(平成2年)には、長島ダム建設により一部水没する路線に代わって、電化されたアプト式ラックシステムを使った最高勾配90パーミルという新線が開通していて、沿線の観光にも一役買っている

電化されたアプトいちしろ~長島ダム間は、3条のアプト式ラック・システムが採用され、直流電気機関車ED90が補機として列車の下方に連結される。この区間は高さの車両限界は緩和されたが、幅の制限は同じである為、不思議なスタイルの機関車となった 2002年(平成14年)1月

長島ダム駅より最高斜度90パーミルの新線部分を見る

ダム湖の対岸には、旧線のガーダー橋が見える。湖底にはレールがはられたままの線路も見え「千と千尋の神隠し」の1シーンの様である

川根両国で入れ替え機として活躍する加藤製作所製のDB1形DB9 2002年(平成14年)1月

当初はレール幅が762mmであったため、トンネル等の車幅制限があり車体幅は狭い。レール幅のみが、JR在来線と同じ1067mmに改軌されたので、台車が車体から飛び出しそうである

軸間1300mmのアーチバー台車は、無蓋車も客車も同じ形式の物を履いている