鮮やかなブルーに塗装されている遠州鉄道のED28 2号機であるが、実は、製造が1925年(大正11年)11月、イギリスのイングリッシュ・エレクトリック社という由緒ある家柄で、博物館に展示されても不思議ではない程の機関車である。当時、2両が輸入され、1両は豊川鉄道のデキ50、もう1両は鳳来寺鉄道でデキ100となった。その後、1938年(昭和13年)に両鉄道共に名古屋鉄道傘下となった際、デキ50はデキ51、デキ100はデキ50と改番され、さらに、1943年(昭和18年)の戦時買収により固有化されて鉄道省車籍となり、1952年(昭和27年)には国鉄の形式変更により、デキ51がED28 2、デキ50がED28 1となった(ややこしい話である)

1959年(昭和34年)に国鉄から遠州鉄道に譲渡されたED28 2号機は、そのままの機番で現在まで車籍を持ち、遠州西ヶ崎駅構内に留置され保線工事に使用されている 2017年(平成29年)1月

リベットだらけの台車は、車体を大きくはみ出し、台車上部をそのままデッキとして使っている

ボンネットの幅が窓1枚分しかなく、模型化するにはモーターを入れるスペースが確保出来ず厄介な機関車である

ボンネット上には、トルネード型のベンチレーターが埋め込まれていて、車歴を感じさせる

メーカーズプレートは確認出来なかったが、4エンドに検査標記があり「西鹿島工場25-11」とあった

「遠州鉄道」と古めかしい名前の鉄道だが、車両はスイスを思わせるような自社発注の美しい車両だ 2017年(平成29年)1月