大村線の千綿(ちわた)駅は、大村湾の水辺に立つ小さな駅である。開業は1928年(昭和3年)であるが、駅舎は旧駅舎の古材を使用して、1993年(平成5年)に改築されたものである。とはいえ、なかなかの風情

この小さな駅が2014年の「青春18キップ」のポスターに登場し、2016年からは、町おこしの一環で駅舎に「千綿食堂」を入れ、カレーなどを待合室で提供しだすと、それがマスコミに登場してSNSで拡散し、状況は一変する 2020年1月

土日祝日ともなると、20台は駐車出来るであろう駐車場が満車となり、食堂の待ち人達で溢れる

ちいさな駅舎なので、食堂が全てを使用していて、待合室も食堂用のスペースとなる。待合室を使用したい乗降客は、隅に追いやられ小さくなっていなければならず、食堂を利用しない者には不快の極みである。「食事をされない方はホームでお待ち下さい」とでも書いてくれた方が、諦めがつく

大村湾に沿ってカーブした線路に寄り添うように作られたホーム。晴れた日は気持ちの良い海風が吹くが、寒い日は海からの冷たい風がまともに当たる

残念なのは、乗降客が殆どいない事で、食堂で食事をされている方は、殆ど車での来訪者である。キハ66・67の4連 2020年(令和2年)1月