太子駅は、「おおし」と読む。国鉄長野原線(現在の吾妻線)の長野原駅から分岐した太子支線の終点駅であった

長野原から国道292号線を野反(のぞり)湖方面に6km位走る(車で10分)と「旧太子駅入口」の看板とワラ1がお出迎え

中之条町の主導でホッパー跡(写真左)を修復し、クラウドファンディングの寄付によりレール敷設やホーム・駅舎等を整備復元した。奥の民家が見える所が当時の駅前通りで、通りには旅館や飲食店、官舎があったという

駐車場から見た「貯鉱槽」の床部分。この上に鉄鉱石を貯蔵する建物が建っていた

そして、「貯鉱槽」の下は、鉄鉱石を下の貨車に落とし込むホッパー棟。この鉄鉱石は駅から8km程上部にあった「日本鋼管群馬鉄山」から索道によりこの駅まで運ばれていた。ホッパー棟は、文化庁の「登録有形文化財」

1945年(昭和20年)の開業当初は、日本鋼管の貨物専用線であったが、1952年(昭和27年)に国鉄に移管。その後、旅客営業を開始したが、1966年(昭和41年)に群馬鉄山が閉山となり、頼みの貨物がなくなると成す術もなく1970年(昭和45年)に営業廃止、翌年に廃線となってしまった

構内にあるコンクリート製の車止めは当時のまま

復元駅舎は2018年(平成30年)に完成し、駅舎内は「旧太子駅」として資料館となっている。入場料は200円で、4月から11月は無休で10時から16時まで開館し、12月~3月は火曜・水曜が定休となる。「旧太子駅」のお問い合わせはTEL:0279-95-3055

待合室に残る昭和44年5月1日改正の「普通運賃表」。まだ「東京電環」を使っていた時代ですね~

保存車両については後日