フランスの作家、サン・テグジュペリ。直訳すると「小さな王子」となる小説を書いているのだが、日本では内藤濯(あろう)氏が「星の王子さま」と翻訳した事で、作者より作品が有名になってしまった作家である。代表作は「夜間飛行」「人間の土地」等

日本では、長年岩波書店が「星の王子さま」の翻訳権を有していたが、2005年に消失した後は新訳本が多数出版された。ただし、誤訳本も出版されていて混沌としている

サン・テグジュペリは作家であると共に人類としては草創期のパイロットでもあった。彼が生まれた3年後にライト兄弟が人類初飛行を達成した事とを考えると、間違いなく空から見た地上の景色を人類で初めて文章にした作家であろう。47年前に購入した著作集は、かなり黄ばんでしまった

サン・テグジュペリは、第二次世界大戦時にも志願してフランス軍に入り偵察任務を遂行していたが、1944年(昭和19年)、Pー38ライトニング戦闘機を改造した偵察機ロッキードF-5Aで出撃中、地中海上で消息不明となってしまった。模型はサン・テグジュペリが不明になった時に搭乗していた268223

独特なフォルムをしたロッキードF-5A。1998年(平成10年)、漁船がサン・テグジュペリのブレスレットを引き上げたことから墜落地点が特定され、翌年には機体も確認されたのだが、遺骨はいまだに見つかっていない