「このカメラは、36枚撮りフィルムで72枚撮れるんだぞ!」そう言って友人が持ってきたゼンマイ仕掛けのカメラ。リコー・オートハーフ。使ってみてと言われ、不思議な事があるものだと思いつつ大宮操車場のハンプに押されていく貨車を撮ってみた。素人の現像の悪さも手伝って、写真はとても見るには忍びないものとなったが、50年を過ぎて今見返してみると、何とも珍しい車輛が映っている

富山地方鉄道のテ32(形式テ30)。国鉄線直通運用の出来る私鉄所有貨車には番号の下に二重線が付けられた

東武鉄道所有のトム1601(形式トム1601)にも、当然、二重線が引かれている

大正生まれの三軸貨車は、モービル石油のタサ566(形式タサ500)。強烈なリベットが目をひく

古河鉱業の濃硫酸専用貨車タム10403(形式タム400)

塩化ビニール専用の日本ゼオン所有タキ6557(形式タキ6550)。ホッパー車のような外観

ガソリン専用のタキ3480(形式3000)

関東電気工業のシクロヘキシルアミン専用貨車 タキ5653(形式タキ5650)

チチブセメントのホキ5709(形式ホキ5700)。1966年東洋工機製のホキ5700は、車体が箱型となる

撮影は昭和42年(1967年)と思われるが、普通のカメラで映しておけば良かったと後悔しきりである