グラウビュンデン州の州都クールからリゾート地のアローザまでを結んでいるのがアローザ線。営業距離は僅か26kmであるが、この間に高度差1000mを登る山岳鉄道である。撮影当時、アローザ線はレーティッシュ鉄道の中では数少ない直流線区であった

レーティッシュ鉄道では1973年(昭和48年)にアローザ線用動力車として487と488の2輌を増備したが、増備車は荷物室を廃し1・2等車となった。ABe4/4  487 1997年(平成9年)10月

増備車はパンタがシングルアームになり、前頭部の形状が丸屋根(下の写真)からNC加工で削ったような折れ線が入っているものに代わった。屋根上の流形抵抗器カバーもなくなり、急ごしらえの廉価版と言った感じであった 1997年(平成9年)10月

クール駅前のABDe4/4 486 1994年(平成6年)9月撮影。1997年(平成9年)11月、アローザ線は直流から交流に変更され、余剰となっていた交流電気機関車Ge4/4が投入された為、直流電車のABDe4/4とABe4/4は全て廃車及び他鉄道への譲渡という形で消滅した 

ロータリーになっている交差点の真ん中を走り抜けるABe4/4 487号機 1997年(平成9年)10月

中世の街並みが残るクール旧市街 1993年(平成5年)10月

クール市街を歩いていると一際立派な建物があった。表札には「レーティッシュ鉄道本社」。流石にスイス最大の私鉄である 1994年(平成6年)9月