2002年2月、「群馬県の伊勢崎にC61が保存されているんだけど、見に行かない?」というお誘いがあった。C61は、元々、C60などの同形機と比べてもテンダーが短くてブサイク、好みの機関車でもなく、わざわざ行く程ではないなと考えたが、取り敢えず見ておこうかなと思い直し軽い気持ちで同行した

遊園地に置かれていたC61は、案の定、大切に保存されている様子もなく、屋根がないため傷みも激しく、いずれは解体かなと思われた

シリンダーカバーもかなり痛んでいたが、現役時と同じく水掻きが付の第2先輪を履いていたのが印象的だった

7年後の2009年、新聞記事に突然「SL C61復活」の文字が踊る。「本当にあの時のC61?」半信半疑で新聞記事を何度も読み直したが、やはり、解体されると思っていたあの20号機であった

こうして、廃車寸前のC61 20号機は、突如として脚光を浴び、新聞記事から更に2年後の2011年、復活運転を開始した。テンダーが短くてC60に比べるとブサイクだが、やはりハドソン機は立派である

写真は横川駅にて2012年9月撮影