2020年(令和2年)6月、北海道旅行中に同行T氏が旭川で廃車となっているバスを見たいと言い出した。前輪が4輪のバスと聞き、流石に触手が動く。大体の場所も判るということで行く事になった

探し回って、やっと対面したのは自動車修理工場脇の資材置き場。許可をいただいて撮影を開始したが、衝撃的な傷み様だ(写真は全て同行T氏撮影)

前部の損傷が激しくタイヤもパンクしてるので車体が地面に着いてしまっていたが、確かに前輪2軸4輪

バスは1963年(昭和39年)に登場した「三菱ふそうMR430」。全長約12mで、ロングシートの路線バスである

かなり傷んでいたが、ガラスが割れていなかったのが、不幸中の幸い

運転席も苔が生えているが、なんとか往時のままであった

クレハのメーカーズプレートだけが異常にハッキリ残っている。MR430の車体は富士重工と呉羽自工が担当し、クレハの製作した3台が旭川電気軌道(当時の旭川バス)に納入された

雨風は防げるが、室内にはタイヤが積まれているだけで修理をする様子もなく、解体費用が掛かるので荒れるに任せて潰れるのを待っているという雰囲気で、そうなるのも時間の問題と思われた