ドイツのランツ社が製造した「ブルドッグ」は1921年(大正10年)から1960年(昭和35年)までの39年間に亘り作り続けられ、今でも多くのファンを持つトラクターである

模型のD8500は、ゴムタイヤの装備ではなく、日本では馴染みが少ない。横の丸いカバーを外すと滑車が出て来て、ベルトによって脱穀機などを動かす事が出来る

ブルドッグのエンジンは単一シリンダーのホットバルブエンジンでサイドにラジエター装備。構造がシンプルなためメンテナンスが楽で、さらに廃油などでも走る事が出来た為、ヨーロッパ中に販売された

ホットバルブエンジンは、日本では「焼玉エンジン」として船舶などで重用され、「ポンポン船」などと呼ばれていたことで知られる。また、南筑軌道(なんちくきどう)の「石油発動車」なども焼玉エンジン駆動であった

前部の球形部分がホットバルブ(焼玉)部分。始動方法はこちらの動画

ドイツでは、ランツ社のブルドッグが普及した為、トラクターの事を「ブルドッグ」と呼ぶ地方もあると聞く

キットはミニアート社の1/35スケール「ドイツ 農業用トラクターD8500 1938年製」で、市場価格は¥4,000~¥5,000

製作は「ごま船渠」。お問い合わせはアートプロまで