1930年(昭和5年)に阪和電気鉄道のロコ1000形として4輌の機関車が新製された。製造は、日本車輌製造で、昭和初期の電気機関車とは思えない溶接構造のオシャレなデザインであった

阪和電気鉄道は、南海鉄道と合併した後に、国有化されて国鉄阪和線となったが、1000形としてそのまま使用され、1952年(昭和27年)になってED38と改番されている 2003年7月

ED38 1・2号機は、正面の窓が3・4号機に比べると小さく、台枠端梁の上にブレーキシリンダーを搭載している

1000形4輌の移籍
阪和電気鉄道1001→南海鉄道→日本国有鉄道ED38 1→秩父鉄道
阪和電気鉄道1002→南海鉄道→日本国有鉄道ED38 2→大井川鉄道E105→秩父鉄道
阪和電気鉄道1003→南海鉄道→日本国有鉄道ED38 3→秩父鉄道
阪和電気鉄道1004→南海鉄道→日本国有鉄道ED38 4→三岐鉄道貸出

阪和電気鉄道では、高速運転を目指していたので、動輪直径も1,220mmと大きい。棒台枠と軸箱に小型のイコライザー付き

台車間には中間連結器が、備えられていた。台車と車体間に隙間が有り過ぎるのが、デザイン的欠点 2003年7月

ED38 1は、秩父鉄道三峰口駅に併設された車両公園に保存されていたが、2019年(令和元年)に撤去されている